2020年02月23日

500万超えヒット御礼!とS&W M56スタート!!

ありゃま! 気が付いたら500万ヒットを超えてました!!
12年目になる当ブログですが、いつもご覧いただきありがとうございます♪ 今後も宜しくお願いします!!


さて、今回のネタは依頼品でS&W M56です。

M56ってナニ・・・? えっと、私も知らなかったんですが大体の形状はM15で細かいところがちょっと違う、米海軍仕様の
モノ、らしいです。(訂正:米空軍でしたw)

ネットで調べてみると、とある海外フォーラムにこんな事が書かれていました。

「1962年~1963年の間に生産され、シリアルナンバーはK500001からK515205の間。多くは破壊処分されたが4丁が
現存している事が知られている。オークションでは2,500~7,500ドルくらいする。」

「.38 S&W Special口径、スクエアバットのKターゲットフレーム、3スクリュー。2インチヘビーバレル、ターゲットサイト、
長さ1.56インチの6連発フルート入りシリンダー、ブルーフィニッシュ、ピン留めバレル、S&Wメダリオン付きウォールナット製
センターダイヤのマグナグリップ。S&W M15-2をベースとし、スムースバックストラップに『U.S.』刻印。」

※追記:4丁というのはスプリングフィールドアーモリーミュージアムに所蔵されているものの数?で、もっと現存はしているだろうとの事ですー
確かに、シリアルナンバーからして15,205丁も生産されていれば、4丁だけって事は無いですよね(;´Д`A

こうやって文章でも大体の形状が伝えられるのって、流石マニアは凄いな~と感心してしまいましたw


さらに依頼者さまからは海外オークションの詳細な画像も頂いた上で、ベースとなるHWSのM15を実グリ付きでお送り
頂きました~




早速、バックストラップのセレーションをオートウェルドで埋め、U.S.刻印を手彫り!






フロントストラップのセレーションも埋めます。



どちらもセレーションを埋める、というか一旦大きく削り落として、実グリにラインを合わせて肉盛りしました。


グリップフレーム下部には参考にした実銃画像と同じシリアルナンバーを手彫り。




それから、何とM56はリアサイトベースのセレーションも無い!のでこちらもオートウェルドで埋めます。



前側の長い縦セレーションと、後端の横セレーション共に埋めました。



ハンマーノーズもリアルな形状に修正しました。





ハンマーノーズブッシングも、モールドながら手彫りで再現。





穴の内側はオートウェルドを盛って整形しました。



この辺の加工、以前は瞬着でやってましたがそれよりは強くなってるかと・・・
(とは言え、パチン!とハンマー倒すとノーズで削ってしまう恐れはあります)


こんな感じで大きな形状変更は完了~ それでは仕上げに・・・

と行きたいところですが、いつもベースにしてるタナカとは違いあちこち隙間が大きかったり変な段差が出来てたり
形状がおかしかったりするので、その辺の修正に入ります!(`・ω・´)

特に今回は旧型M15のためフレームラグが一体で変な形状してるので、削り落として穴を開けた後、
ラグをABSの丸棒から削り出して装着。



塗装やシコシコの時に邪魔にならないよう、裏からネジ止めしました。
あっ、こちら側のS&Wモノグラムは不要なので、この後埋めてます。



次にこのヨーク形状。



フレームとの隙間も気になりますね・・・


シコシコして形状修正すると同時に、オートウェルドを盛ったり隙間に詰めたりして修正していきます。



くっ付いて欲しくない部分には予めセロテープを貼っておきました。


硬化後にヨークを引き抜いて、テープを剥がしたところ。




はみ出したオートウェルドをシコシコしてあげると、こうなります。




セロテープ分の厚みだけだと、塗装後にクリアランスが足りなくなるので、その辺も意識しながら調整しました。




良い感じになりました♪




ヨーク内側のフレームにはモデルナンバーを手彫りんぐ!





また、フレームの内側がシリンダーとのクリアランス確保の為に加工されているのですが、フォーシングコーンが
ある部分にデカい段差が・・・




フォーシングコーン自体もちょっと短いので、作り直し前提で切り落として段差も削って均しました~




フォーシングコーンは、ジャンク箱に眠っていたこれまたHWSのボーチャードのバレルの切れ端から製作。



面接着してるだけなので発火したらスッ飛んでしまうかも知れませんが、発火はしないでしょうから・・・


シリンダーギャップは塗装後の事も考え、これくらいにしておきました。



モールドのバレルピンはリアル化するため、穴を開けてます。


HWSのKフレームはCMC時代から受け継いできた金型ゆえ、全体にヒケや段差などが多く下地処理に苦労しました。

アドレス刻印やバレル刻印、それに手持ちのHWSスマイソンから強奪したサイドプレートのS&Wモノグラムなどを追い彫りし、
ハンマースパーの形状を変更して、いよいよ仕上げるのみ!!


次回、完成披露です♪ お楽しみに!!


  


Posted by あじゃ  at 17:01Comments(10)日記S&W M56

2020年02月16日

SIG P210 Yost Bonitz Custom

2020年の最初のカスタムです!

今回のお題はJumoさんからのご依頼で、SIG P210 Yost Bonitz Customです。

マルシンのP210をベースに外観形状をモデル工房Sさんがカスタムされたのが2015年の11月で、
それをYさんがモデルガン化されたのが2018年9月、そして最近Twitterばかりで全然ブログ更新してない(w)
モデルガンのはなしのガンスミスさんがグリップを作られたのが2019年4月
と、足掛け4年ちょいと大変な
期間を経て私のところにやってまいりました。まぁ、私がP226 LEGIONの完成に2年掛かってしまったせいもありますけどw

私はほぼ仕上げのみの担当なので、早速分解~



モデル工房Sさんが吹いたサフのままですが・・・


何やらブツブツが!?



どうやら、グリップから染み出したオイルか何かでサフが侵されている模様。
そのまま仕上げられれば楽でしたが、そうもいかないか・・・

という事でIPAにドボンしてサフをいったん剥離しました。


すると隠れていた加工箇所のスが姿を現してしまったので、瞬着で埋めます。



これ・・・自分が逆の立場だったら相当嫌ですね・・・ 例えるなら女の子が強制的に化粧落とされてスッピンに
させられるようなものですもん。

・・・って、オッサンだから女の子の気持ちは分かりませんけどw



それから、今回唯一の加工ご依頼箇所であるフレーム右側の穴をABS板&HW削り粉&瞬着で埋めました。



前述のブツブツがHW生地にまで到達してました。何だろコレ・・・


ともかく、スライドとフレームは塗装で仕上げますが、小物パーツは今回も鈴友さんでセラコート♪



黒いのはいつものArmor Black、シルバーのはタナカのM360Scと同じシルバーにして頂きました♪



そんなこんなで、仕上げ完成!!





スライドとフレームは艶消しブラックの上に艶消しウレタンクリア、です。


さすがモデル工房Sさん、機械加工の刻印がバッチリ!ですね~





こちらのフレームのシリアルナンバーなどは、元のスライド刻印と字体もピッタリ一緒で見分けがつきません!





ワイドセフティレバーもモデル工房Sさんの作。お見事!





あっ・・・、隠れた私の苦労ですが、艶消し黒のボディに白と赤の墨入れするのって、結構大変なんですよ・・・


フロントサイトもSさん作。素敵♪




リアサイトは実物だそうですが、生地のままだったので研磨してブルーイングしました。




モデルガンなのでFピンもリアル!



Yさん作のFピン(後ろ半分だけ真鍮)はブラスブラックで染め、エジェクターはオートウェルドでリアシャーシと一体化させた上で、
セラコートしています。


こちらもSさん作のビーバーテイル♪



手加工ではなかなかこうはキッチリ出来ないんだよな~~


フロントストラップのチェッカリングもSさん、キッチリ入れられてますね~!





バレルはセラコートなので、少なくとも私の自家塗装よりは強いでしょう♪





マガジンキャッチはYさん作の真鍮板からの曲げ加工・・・



スゴイ・・・なんでこんなの出来るの?



やっぱりモデルガンはこの眺めが最高ですね!



エキストラクターもYさん作の真鍮削り出し、セラコートです。


そして最後を締めるのが、このグリップですね!





良い木目が出てます♪


後ろもピッタリ合ってます。





一応、塗装面が侵されるのを防ぐため、グリップ裏に薄いポリイミドテープを貼っておきました。



これで防げると良いけど・・・(;´Д`)



そんなこんなで、今回は機械加工の鬼モデル工房Sさん、モデルガン化の達人Yさん、グリップ職人のガンスミスさん、鈴友さんの
セラコートにおんぶにだっこの記事でありましたw



・・・こんな仕上がりのSIGモデルガンだったら、私も欲しいんですけどねぇ・・・()








  


Posted by あじゃ  at 23:13Comments(8)SIG