2017年11月23日
H&K LEM (Law Enforcement Modification) の続き
<一部誤記訂正>
LEMの続きです。
ハンマーの方は、先に出来上がったコッキングピースに合わせて内側を整形し、右側はほぼそのまま。

左側はコッキングピースとは逆にシアが掛かるノッチを削り取ります。

前回書いたようにハンマーの左側は薄く約1mm、右側は厚めに約1.5mm残してます。
(下の写真では前側から撮ってるので左右逆)

これは後ろから見て左側は特に役割が無いのに対し、右側はトリガーバーと連動する部分やハーフコックのノッチが
あるので厚めに残しております。(実物も同様)
コッキングピースはすでにブルーイング済み。
ハンマーの指掛け部を削り、ボブドハンマーにして再ブルーイング。

このような形でハンマーの内側にコッキングピースが収まります。

次にハンマーリバウンドスプリングですが、ちょうど良いバネが手持ちでなかったので、ハンズでΦ0.5のピアノ線を買ってきて、
適当な太さの棒に巻き付けて製作しました。

加工後、ライターでじっくり焙ってヒートブルーになったところで急水冷し、焼鈍。バネとして機能させます。
次にシアの加工。
ノーマルのシアはこのように後ろ(写真左方向)に突起が出ており、コントロールレバー(セフティレバー)の軸部分によって
デコッキングする時に必要になる部分ですが・・・

LEMでは基本的にコントロールレバーを付けないのと、構造的にも前述のハンマーリバウンドスプリングがありこの突起が
邪魔になるので、ゴッソリ削り取ります。

実物のLEM kitにも同様の形状にされたシアがセットになってますね。
で、最後にハンマー軸。
前回書いたようにLEMはコントロールレバー(セフティレバー)有りでも運用できますが、折角スリムタイプのスライドストップに
したのでレバー無しにしたいところ。
最初は卓上旋盤でアルミ棒から一体で削り出そうと思ったのですが、削る量が多くて大変そうだったので頭の部分をアルミの
削り出し、軸の部分は6mmの鉄シャフトから削り出しました。

ディスコネクターが嵌る溝や、コントロールラッチ(説明は省きます)の逃げを付けてあります。
シャフトはブルーイングし、頭部分を5分硬化型のオートウェルドで接着。
マスキングして頭部分をミッチャクロン+ブラックスチールで塗装しました。

これでようやく全ての部品加工が完了!!
組み込むと、このようになります。



ハンマーリバウンドスプリングはこのように片方はシアの軸付近、もう片方はハンマーの根元付近に掛けます。
組み込んで一発で上手く動いた訳ではなく、トリガーバーを削ったりシアースプリングをちょっと曲げたり、何度も分解組立を
繰り返して細かい調整を行いました。
この辺のパーツは今回使わなくなります。

セフティ有りにする場合は使うので、取っておきますw
ボブドハンマーの形状は起こした時にしっくりくる形状にしたのですが、完全にダウンした状態ではちょっと凹み気味・・・

まぁ、あまり気にしないことにします(;^_^A
真後ろから見るとこうなってます。ハンマーダウン時。

そのままハーフコックにした状態。

コッキングした状態。

ハンマー根元のコッキングピースだけがコッキング状態で、ハンマー自体はトリガーバーに押し戻されてハーフコック位置と
なります。
ハンマーの状態を横から見てみましょう。
①ハンマーダウンの状態。

あまり必要ありませんが、このままトリガーを引けば通常のダブルアクションで作動します。
②スライドを引いて装填した状態。

パッと見た目はハーフコックからのダブルアクションオンリーに見えますね。
③シアの解放手前までトリガーを引いていきます。

ダブルアクションのストロークながら、テンションはトリガーリターンスプリングのみなのでとても軽いです。
④そのままトリガーを引いてシアを解放、ハンマーダウン。

⑤トリガーを引いたままスライドを引いてディスコネクト→ハンマーコッキング。

普通のダブルアクションオンリーと大きく違うのがココ!
ご覧の通り、普通のシングルアクション同様にハンマーは起きた状態で保持されます。
トリガーを引いた状態ではハンマーが押し戻されないので、こうなるんですね。
⑥トリガーをリセット位置まで戻します。

ご覧の通り、ハンマーは起きたまま。(指の動きに合わせてちょっとだけピクッと動きますが)
そのままトリガーを引けば、再びハンマーダウンして④の状態に。
トリガーを引かずに戻せば、②の状態に戻ります。
つまり、1発目は前回も書きましたがファーストステージが長いシングルアクション、2発目以降は通常のシングルアクションと
ほぼ同様の動きになります。
・・・分かりにくいって?w
という事で、動画も撮ってみました!
声とかは入れてないですが、デフォルトだとほとんど聞こえないリセットの音が聞こえると思います。
この辺もパーツ形状を弄って調整しましたよ~
そんなこんなでLEMメカは完成! 作る前にネットで散々検索してみましたが、出てくるのは実銃の情報ばかりでトイガン関係は
国内外含めて見たことがありません。もしかして世界初かも!?(なぁんてねw)
とりあえず今は手持ちのHK45CTに組んでますが、ゆくゆくはバレルカット&スライドストップをスリムタイプにして鈴友さんに
送ってあるHK45Cの方に組み込みたいと思います。
鈴友さん、よろしくお願いしまーす♪
LEMの続きです。
ハンマーの方は、先に出来上がったコッキングピースに合わせて内側を整形し、右側はほぼそのまま。

左側はコッキングピースとは逆にシアが掛かるノッチを削り取ります。

前回書いたようにハンマーの左側は薄く約1mm、右側は厚めに約1.5mm残してます。
(下の写真では前側から撮ってるので左右逆)

これは後ろから見て左側は特に役割が無いのに対し、右側はトリガーバーと連動する部分やハーフコックのノッチが
あるので厚めに残しております。(実物も同様)
コッキングピースはすでにブルーイング済み。
ハンマーの指掛け部を削り、ボブドハンマーにして再ブルーイング。

このような形でハンマーの内側にコッキングピースが収まります。

次にハンマーリバウンドスプリングですが、ちょうど良いバネが手持ちでなかったので、ハンズでΦ0.5のピアノ線を買ってきて、
適当な太さの棒に巻き付けて製作しました。

加工後、ライターでじっくり焙ってヒートブルーになったところで急水冷し、焼鈍。バネとして機能させます。
次にシアの加工。
ノーマルのシアはこのように後ろ(写真左方向)に突起が出ており、コントロールレバー(セフティレバー)の軸部分によって
デコッキングする時に必要になる部分ですが・・・

LEMでは基本的にコントロールレバーを付けないのと、構造的にも前述のハンマーリバウンドスプリングがありこの突起が
邪魔になるので、ゴッソリ削り取ります。

実物のLEM kitにも同様の形状にされたシアがセットになってますね。
で、最後にハンマー軸。
前回書いたようにLEMはコントロールレバー(セフティレバー)有りでも運用できますが、折角スリムタイプのスライドストップに
したのでレバー無しにしたいところ。
最初は卓上旋盤でアルミ棒から一体で削り出そうと思ったのですが、削る量が多くて大変そうだったので頭の部分をアルミの
削り出し、軸の部分は6mmの鉄シャフトから削り出しました。

ディスコネクターが嵌る溝や、コントロールラッチ(説明は省きます)の逃げを付けてあります。
シャフトはブルーイングし、頭部分を5分硬化型のオートウェルドで接着。
マスキングして頭部分をミッチャクロン+ブラックスチールで塗装しました。

これでようやく全ての部品加工が完了!!
組み込むと、このようになります。



ハンマーリバウンドスプリングはこのように片方はシアの軸付近、もう片方はハンマーの根元付近に掛けます。
組み込んで一発で上手く動いた訳ではなく、トリガーバーを削ったりシアースプリングをちょっと曲げたり、何度も分解組立を
繰り返して細かい調整を行いました。
この辺のパーツは今回使わなくなります。

セフティ有りにする場合は使うので、取っておきますw
ボブドハンマーの形状は起こした時にしっくりくる形状にしたのですが、完全にダウンした状態ではちょっと凹み気味・・・

まぁ、あまり気にしないことにします(;^_^A
真後ろから見るとこうなってます。ハンマーダウン時。

そのままハーフコックにした状態。

コッキングした状態。

ハンマー根元のコッキングピースだけがコッキング状態で、ハンマー自体はトリガーバーに押し戻されてハーフコック位置と
なります。
ハンマーの状態を横から見てみましょう。
①ハンマーダウンの状態。

あまり必要ありませんが、このままトリガーを引けば通常のダブルアクションで作動します。
②スライドを引いて装填した状態。

パッと見た目はハーフコックからのダブルアクションオンリーに見えますね。
③シアの解放手前までトリガーを引いていきます。

ダブルアクションのストロークながら、テンションはトリガーリターンスプリングのみなのでとても軽いです。
④そのままトリガーを引いてシアを解放、ハンマーダウン。

⑤トリガーを引いたままスライドを引いてディスコネクト→ハンマーコッキング。

普通のダブルアクションオンリーと大きく違うのがココ!
ご覧の通り、普通のシングルアクション同様にハンマーは起きた状態で保持されます。
トリガーを引いた状態ではハンマーが押し戻されないので、こうなるんですね。
⑥トリガーをリセット位置まで戻します。

ご覧の通り、ハンマーは起きたまま。(指の動きに合わせてちょっとだけピクッと動きますが)
そのままトリガーを引けば、再びハンマーダウンして④の状態に。
トリガーを引かずに戻せば、②の状態に戻ります。
つまり、1発目は前回も書きましたがファーストステージが長いシングルアクション、2発目以降は通常のシングルアクションと
ほぼ同様の動きになります。
・・・分かりにくいって?w
という事で、動画も撮ってみました!
声とかは入れてないですが、デフォルトだとほとんど聞こえないリセットの音が聞こえると思います。
この辺もパーツ形状を弄って調整しましたよ~
そんなこんなでLEMメカは完成! 作る前にネットで散々検索してみましたが、出てくるのは実銃の情報ばかりでトイガン関係は
国内外含めて見たことがありません。もしかして世界初かも!?(なぁんてねw)
とりあえず今は手持ちのHK45CTに組んでますが、ゆくゆくはバレルカット&スライドストップをスリムタイプにして鈴友さんに
送ってあるHK45Cの方に組み込みたいと思います。
鈴友さん、よろしくお願いしまーす♪
HK45CT 分解組み立て
VFC/UMAREX HK45CT アルミ削り出しスライド
KSC HK45 アンビセフティ化
VFC/UMAREX HK HK45C LEM 完成!
VFC/UMAREX HK HK45C これで通算5丁目!
VFC/UMAREX HK HK45CT スチールトリガー
VFC/UMAREX HK45CT アルミ削り出しスライド
KSC HK45 アンビセフティ化
VFC/UMAREX HK HK45C LEM 完成!
VFC/UMAREX HK HK45C これで通算5丁目!
VFC/UMAREX HK HK45CT スチールトリガー
実際に再現した人は居ないと思いますよね
実銃はLEMもかなり見かけますよね、
映画ブックオブイーライの中でデンゼル・ワシントンが使うHK45もLEMみたいでした
メイカーで出してくれると面白いと思うんですけどねぇ
再現したあじゃさんからすれば、発売されたら「マジかよ~~~~」かもしれませんよね
・・・すごい・・・
「そこかよ!」とか言われそうですが、文系生まれ文系育ちな私にはそこがビックリです!
バネってピアノ線とライターで作れるんだ…
LEMよりピアノ線バネに驚きました。工学系の方には常識なのでしょうが…
動画を見るとLEMの仕組みがよく分かります。
これなら限りなくSAに近いDAO(何じゃそれw)になるなぁ。
こんなの考える人ってどういう頭の中身してんだろ?
こんなの再現しちゃうあじゃさんにもいえることことなんですがw
>スゴイですね、LEM化しようと思った人は沢山いるのでしょうけど、
>実際に再現した人は居ないと思いますよね
もしかしたらネットに出てないだけで、いらっしゃるかも知れませんけどね(;^_^A
でも、トイガンではレアなのは間違いないですね!
>実銃はLEMもかなり見かけますよね、
>映画ブックオブイーライの中でデンゼル・ワシントンが使うHK45もLEMみたいでした
そうみたいですね~
P2000あたりではLEMがデフォみたいな感じの写真が多いですし、Law Enforcementと
言っても市販向けとしてある程度の人気はありそうですね。
>メイカーで出してくれると面白いと思うんですけどねぇ
>再現したあじゃさんからすれば、発売されたら「マジかよ~~~~」かもしれませんよね
いや、私も同じの作る気力は無いのでメイカーが出してくれたら嬉しいですw
>巻いたピアノ線を加熱して水で冷やすとバネになるの!!!?
>「そこかよ!」とか言われそうですが、文系生まれ文系育ちな私にはそこがビックリです!
そこかよ!!(笑)
いや、分かります。私も今回ググって学んだのでw
『ピアノ線 バネ 作り方』で検索してトップに出てきたのは、何とあのガンジニアさんでしたw
http://gungineer.matrix.jp/ep/factory_sp.htm
いやぁ、参考になります・・・
>バネってピアノ線とライターで作れるんだ…
ガンジニアさんはコンロ使われてますがウチはカミさんの目があるのと、今回は細い線なので
ライターでも十分でした~
>動画を見るとLEMの仕組みがよく分かります。
ですよね~ 私の拙い文章ではなかなか伝えるのが難しいですw
>これなら限りなくSAに近いDAO(何じゃそれw)になるなぁ。
単にファーストステージが長いだけじゃなく、ハンマーが倒れてるってところがミソですよね。
これなら安心してコック状態でキャリー出来そうです。
>こんなの考える人ってどういう頭の中身してんだろ?
ねーw ヒントはどっかにあったんでしょうけど、アイデアが凄いです。
>こんなの再現しちゃうあじゃさんにもいえることことなんですがw
いえいえ、私はひらすらシコシコしただけですww
あじゃさんの動画はスライドをアクションさせながらですから(ガスガンだからあたりまえ)~~とってもわかりやすいですね♪♪ 本家H&Kがデモ用にマネっこするかも。
鉄焼き作業はもっぱら台所のコンロですが、熱が回らないないようにピンポイントでしたい場合はライターを燃料にする「ポケトーチ」を使っています。
>ホンモノのLEMの動画を探しましたが~
あっ、その動画が前回の記事でリンク入れたヤツでした。
私も色々見てみて、まぁ他のよりは分かりやすいとは思ったのですが・・・
>スライドを手で引きながらの説明ですからメカを理解していないと少しわかりづらい。
確かに、私はパーツ形状を散々見てから動画見たんでした(;´Д`A
よほどのメカ好きでなければ、なかなか理解しにくいかも知れませんね。
>本家H&Kがデモ用にマネっこするかも。
逆に本家の動画は遠目からの実射だけで、全然分からなかったですww